おととし、神戸市で6歳児が虐待死した事件。傷害致死などの罪に問われた叔母が当時の状況を裁判で話しました。

 起訴状などによりますと、叔父の穂坂大地被告(34)と母親、叔母ら4人はおととし6月、自宅で穂坂修ちゃん(当時6)を鉄パイプで何度も殴るなどして死亡させ、遺体をスーツケースに入れ遺棄した罪に問われています。

 叔父を除く母親ら3人の裁判員裁判が19日に始まり、母親は起訴内容を認めた一方、叔母の1人は「大地被告に逆らえなかった」などと無罪を主張。弁護側も「大地被告が家族に日常的に暴力をふるい精神的に支配していて、修ちゃんに対する暴力も被告の指示だった」などとしていました。

 20日は被告人質問が行われ、叔母は弁護側から「大地被告の修ちゃんに対する暴力を止めたことがあるか?」と問われ、「何回かかばって私が代わりに叩かれた。でも結局、チビちゃん(修ちゃん)も叩かれてかばえませんでした」と話しました。

 さらに大地被告からの支配について「叫んで周りの人に助けてもらおうとしたけど誰も助けてくれなかった」と涙ながらに話しました。判決は来年1月です。