沖縄の地ブドウを使ったワインが製造されていることをご存じでしょうか。

Raisins de soleil (太陽の葡萄)と名付けられたこのワインには、大きく2つの特徴があります。1つ目は、沖縄固有の“リュウキュウガネブ(※注1)”というブドウを使っていること。2つ目が熟成を海底で行うということです。

沖縄固有種の野生ブドウ「リュウキュウガネブ」は、強い紫外線や沖縄の高温多湿の気候にも強い品種とされている一方で、絶滅危惧の状態にあります。こうした中『沖縄県産リュウキュウガネブ管理普及協会』が研究を重ね、収穫量を増やすことに成功し、その果実を使って希少価値の高いワインを製造しました。

通常の場合、仕込みが終わったワインはオーク樽や瓶に詰められて冷暗所などで熟成させます。この熟成によってワインの色味や渋み、酸味などワイン独自の味わいを増幅させていきます。一方でリュウキュウガネブのワインは、熟成の工程を沖縄の美しい海に沈めて“海中熟成”を行っています。

管理普及協会 和田誠専務理事「海底に置くことではやく熟成が進み、酸味がぬけてバランスのとれた味わいになる。今後熟成を進めた時にどういった味わいになっていくのかが楽しみ」