■羽毛の代わりに使われているのは…「木の実」
山内アナウンサー:
続いては、「KAPOK KNOT」の脱・羽毛のダウンコートです。
羽毛の代わりに入っているのは、東南アジアに自生している「カポック」という木の実だそうです。木の実のなかには綿のようなものが詰まっていて、これをほぐすと、ダウンのようなふわふわした中綿になっていくそうなんです。
「KAPOK KNOT」では、インドネシアのカポック農園で生産・収穫し、シート状にしてから縫製して商品化しているということです。
実際に、このキルティングコート(3万5000円)を上村彩子アナウンサーに試着してもらいました。
上村彩子アナウンサー:
とても軽くて、着ている感じがしないんですよね。でも、しっかり袖を通すと温かくて、スタジオで着ているとちょっと汗ばむぐらい、本当にしっかりと温かさもありますね。形もおしゃれです。
秋元さん:
カポックは軽いし保温性もあるということで、新素材として注目されています。
山内アナウンサー:
そしてもう1つ、短めのブルゾン「エアースムースシャツ(2万4900円)」もあるんです。リバーシブルにもなっていて、男性用もあります。
■牛のげっぷで排出のメタンガス 2050年までに80%削減可能?
山内アナウンサー:
SDGs、生産現場でも色々な工夫がされています。それは、家畜に関わるお仕事です。
先ほど、家畜のげっぷにメタンガスが含まれるという話がありました。このげっぷに含まれるメタンガスの量を研究したところ、メタンガスの多い牛と、そうでもない牛がいるということが分かったんです。
これを突き詰めていきますと、胃の中に“メタン抑制細菌”がいる牛は、メタンガスをあまり排出しないということが分かりました。
さらなる研究で、メタンガスを出す量が少ない牛を繁殖させる、または“メタン抑制細菌”を他の牛のおなかの中で育てる。そうすれば2050年までに、牛のげっぷのメタンガスを80%削減することができるのではないかという研究が、もう実際に進んでいるんです。
■牛の排せつ物で発電!町民の電気を賄う “バイオガス”とは
さらに自治体です。北海道の上士幌町は町民が約5000人であるのにに対し、牛は約4万頭も飼育されています。
この町で行われているのは、牛の排せつ物を使った発電なんです。バイオガスプラントという発電所で、排せつ物を集積・発酵させ、“バイオガス”というものを作り、発電に利用します。町に住んでいる方々の100%の電力を賄えるだけ、発電することができているということなんです。
さらに、発電によって出た排熱を使って、ハウス栽培にも活用しているということで、二重にも三重にもいろいろなことに利用ができているということなんです。