「ブルーエイトさしあげます」と店内に張り出していた青森県弘前市のカフェ、記憶に新しい方も多いのではないでしょうか。2022年12月から店を譲る準備をして新しい店主を募ってきて、ついに決まりました。

75歳の店主から「ブルーエイト」を受け継ぐのは、青森県弘前市で弁当店を経営する51歳の女性。店の名前も「思い出の味」も後世に残します。

弘前市土手町にあるカフェ「ブルーエイト」3月10日に店を訪れると「さしあげます」の貼り紙は取り外されていました。そして厨房には見慣れない女性の姿が。全国から数十件の問い合わせが寄せられる中、2月下旬、新たな店主に決まった弘前市の支倉美和子(はせくら・みわこ)さん(51)です。
※ブルーエイト新店主・支倉美和子さん
「昔(店に)来ていたので、それで“私がやりたい”と思いながら面接受けました。びっくりしました。すぐ連絡きたので。私にまさか来ると思ってなかったので。びっくりしました。まじで?って」

店主の角田隆美(かくた・たかよし)さんは現在75歳。自らの年齢や体力の衰えを感じたことを機に、「飲食店をやってみたい」という人に思い切って店を譲ろうと決意しました。しかし、支倉さんを選んだ理由は意外にもあっさりしていました。
※ブルーエイト店主・角田隆美さん
「うちはフライパンがふれないと話にならないので、そういう仕事もやっていたので、それで選んだ。それだけ」

角田さんは店主となってからこれまでの36年間でさまざまなレシピを考えてきました。オムライスやナポリタン、店の代名詞とも言えるパフェなどその種類は100種類以上!新しい店主となる支倉さんは市内で弁当店を経営していて、30年以上食に携わっていますが、いまは見習い。

角田さんが引退するまでの2か月で約80種類のレシピを教わることになっています。角田さんが調理する姿を動画で撮影し、レシピだけでなく動きそのものを覚えたいと必死です。

※ブルーエイト新店主・支倉美和子さん
「(家で)1品2品なり毎日交互に料理している。食べる人大変ですよね」

この日店を訪れていたのは学生時代に通い詰めたという客。
思い出の場所が残ることにホッとしています。

※客「若いころはよく来ましたが、10年以上ぶりくらいに来た。継いでくれる方が決まってホッとしました。」
「新しいメニューができたらできたでうれしいけど、この場所が残ってくれるだけでうれしいです。このままがいい変えないでほしい」
