育休を取得した社員の「同僚」に最大10万円の一時金を支給。育休を取りやすくするための新たな取り組みを始める企業があります。育休取得に踏み切れない理由の1つが「職場に迷惑をかけたくない」といったもの。こうした心理的不安を減らすことに繋がるのでしょうか。

誰もが自由に取得できるはずの育休制度ですが、街の声は…

20代男性
「男性が育休を取るなんてという風潮がまだあるんじゃないかなと」

20代男性
「育休取るのはいいし、しわ寄せがきてもいいけど、その分会社は(同僚にも)給料で調整してくれたら」

一時金で育休取得率は上がるのか?

そんな中、損害保険大手・三井住友海上火災保険が打ち出したのが、育休を取得した社員の同僚に一時金を支給する制度です。
例えば、同僚の負担が大きい13人以下の職場では
“女性が取得した場合10万円/人”
育休期間の短い傾向のある
“男性が取得した場合3万円/人”
がそれぞれに支給されます。今年7月から導入する予定です。

三井住友海上 人事部 丸山剛弘さん
「雰囲気がよくなれば、育児休業を取得する社員も取得しやすくなるし、周りも喜ぶんでみんなハッピーなんじゃないのと」

第一子が生まれたばかりの男性は、15日から育休を取得するそうです。

育休取得予定 鶴海翔太さん
「もちろん快く(育休を)取っていいよって言ってくれますが、取る側はどうしても、どうかなというモヤモヤ感は残っているので、そういう制度があれば取りやすいなと」

同じように育休を支援する制度を去年10月から導入している会社「コスモスモア」。オフィスのリノベーションなどを手がける社員およそ250人の会社です。

育休を取得した社員の仕事を引き継ぐ同僚に、月給に加え月々最高10万円を支給しています。引き継いだ人が複数の場合、業務の負荷に応じて10万円の中から割り振られます。

コスモスモア 総務人事部課 松井伸城課長
「元々、女性の育休については、ここ10年近く100%取得していたが、男性の育休は30%に留まっていたので、ここを上げていく施策が打てないかと」

今後、男性の育休取得率を50%に上げることを目標にしているということです。

街の人は…

30代女性
「目に見えて負担が、給与じゃないけど、金銭として入ってくるのはすごい有り難いなと」

20代女性
「(職場の)人を増やしてもらって、いつでも休める、気軽に休めるというような職場の雰囲気を作ってくれたほうが、そっちのほうが有り難い」