東日本大震災の発生から12年。
甚大な被害によって「日常を奪われた」のは、人だけではありません。

捨てられてしまった犬や猫を一時保護する新潟市西蒲区の動物保護施設『あにまるガード』には、被災して“避難してきた犬たち”が今もいるそうです。
「長生きして欲しい」と広がりをみせる、被災犬へのサポートについて取材しました。
犬たちにも、心の不安やストレスが…
12年前に福島県の原発避難区域から救出さた「サイダー」。
今年で推定16歳です。
福島で保護された時は痩せこけていました。
【あにまるガード 桑原武志代表】
「飼い主不明なんですよ。ひょっとしたら飼い主が諦めて探していなかったかもしれないし…。でも、絶対飼い犬なんですよ、性格が」

東日本大震災の発生後、飼い主とはぐれたり置き去りになってしまったペットは、1万5000匹いたと言われています。
『あにまるガード』では、200匹以上の犬を救出し保護してきました。
【あにまるガード 桑原武志代表】
「あれだけの震災を受けて人の生活環境がかなり変わってしまった。犬たちも、本来いた場所ではない場所に無理やり行ったわけですよね。心の不安、ストレスがあったと思います」

中には、吠えたり噛んだりするようになった犬も…。
保護したうちの3割以上は、元の飼い主も新たな飼い主も見つからず『あにまるガード』が世話を続けてきました。
【あにまるガード 桑原武志代表】
「ここにいることで、身体も心もちょっとずつ回復していって、楽しく人生を終えてくれた子も多いんじゃないかなと信じてます」
