【伊藤ゆかりさん】
「はい、初めてのお散歩ね」
「ちょっと待ってね。車来るからね。はい、頑張って行こう―」

サイダーの散歩は、いつも桑原さんの担当ですが、
伊藤さんとなら大丈夫だと判断し、この日の散歩を任せることにしました。

被災した知人に支援ができなかったことを後悔してきた伊藤さんにとっても、サイダーとの出会いは新たな一歩になっています。

【伊藤ゆかりさん】
「被災犬について私としては気付くのが遅かったですけれど、支援できるのが今後の喜びです。長生きして欲しいです。大変な思いしてきたからこそ長生きして欲しいですね。悔いの無いように支援を続けたいと思います」

現在『あにまるガード』にいる被災犬は5頭。
その全てにフォスターペアレントがつき、温かいサポートが広がっています。

【あにまるガード 桑原武志代表】
「12年っていう歳月が経つとかなり風化してくると思うんですよね。その中で、動物たちのことを忘れないで支援して頂けたりとか、どういう子たちが今どうなっているのかなって興味を持っていただけるのは非常に嬉しい」

【伊藤ゆかりさん】
「お父さんも撫でに来てくれるからね。待っててね」

今からでも出来るサポートがあるということ、月日は流れていても気持ちは薄れないんだということ、を実感しました。

一人一人の出来る範囲の応援が復興へと続くのではないでしょうか。