2011年3月11日、出産のため宮城県に里帰りしていた女性は、陣痛と闘う中、大きな揺れに襲われました。病院は停電・断水。余震も続く中、新しい命は生まれました。成長した男の子は今年の春で中学生になります。

「こんな日に生まれているから、強く育つと思う」

穏やかな表情で眠る赤ちゃん。この時はまだ、生まれて1日と経っていませんでした。

 (増川由梨さん 2011年)
 「こんな日に生まれているから、強く育つと思います」

あれから12年。あの時の赤ちゃんは、卒業を間近に控えた小学6年生になっています。東大阪市に住む増川歓汰くん、11歳。学校から帰ると、まず宿題をするのが日課です。いま力を注いでいることを聞いてみました。

 (増川歓汰くん)
 「体操、スイミング、トランポリンとかがんばっています。一番上のレベルまでいきたいです。(Qオリンピックとか?)いや…それはたぶん、いかないと思います」

 とにかく体を動かすことが大好きだという歓汰くん。「歓汰」の名前は、「多くの人によろこびを与えられる人になってほしい」と両親が名付けました。