国会は「ガーシー議員」「放送法文書をめぐる高市元総務大臣」と大混乱。その中、岸田総理、政権発足1年半。旧統一教会問題などを経て、支持率は低水準に。米中対立は深刻化し、中国の「台湾攻撃」に備えての「反撃能力」、「防衛費増税」。一方では、「異次元の少子化対策」などと様々な難題に直面。どうすればいいのか。保守本流たる「宏池会」会長として、後継に岸田総理を指名し、今日の岸田政権の道筋をつけた「政治の師」の古賀元自民党幹事長が、満を持して熱く直言。「岸田総理よ!!」
(聞き手:TBSテレビ政治担当解説委員 石塚博久)

岸田政権発足から1年半「国会議員の重さ、責任を今一度自覚して」

ーー今国会の様子はどうご覧になっていますか。

古賀誠元自民党幹事長:
僕らの時代もいろんな反省はありますが、今の国会を国民がどう見てるか。国会議員という責任、これは一人ひとりしっかり持って国会に参画してるか。ちょっと厳しい言葉で言えば、国会議員の重さや責任、そういったものを今一度みんなが自覚してもらいたいと、そう思いますね。

ーー今話題になっているのはガーシー議員ですよね。去年7月に当選してから一度も登院してないと。

古賀誠元自民党幹事長:
もうコメントのしようがないですね。何でこんな人が当選するのか、どういう経過で当選したかということすら私はよく存じ上げませんが、本当に国会という重責の議席、バッジの重さっていうね。この国や有権者のみなさん方に何をやりたくて、どういう使命を持って実行されたか全然わからない

ーーそれに比例で若者を中心に28万票投票する人もいると。

古賀誠元自民党幹事長:
それが政治への国民の無関心といえばそれまでかもわかりませんけど、有権者も、また立候補する人もしっかり反省しなきゃいけませんね。

1年で終わった菅政権「自民党というか、日本の政治にとっても残念なこと」

ーー清和会的なものが安倍政権でずっと続いて、その後の菅政権はコロナで1年で終わってしまいましたが、このことの影響はどうなんですか。

古賀誠元自民党幹事長:
そこは非常に残念で、また自民党というか、日本の政治にとっても残念なことだなと、私の考えですよ。個人的な考えは、早く宏池会の政権を取りたいと(いうのはあったが)、しかし、20年続いた清和会の手法と、安全保障をはじめとする考え方、これは大きな違いがあると思うので、これを一気に宏池会の方程式に自民党の政治を変えられるのかというのは、なかなか僕は容易なことではないだろうと。それだけのエネルギーを持ってる宏池会というのは、僕はまだ程遠いんじゃないかというのが一つある。菅さんはそこに座布団を置くと言ったら変だけど、清和会の今まで見ている手法と、宏池会が検証して日本の政治に取り戻さなければいけない良いものと、これをどうバトンタッチしていくか、繋いでいくかということを、僕は菅さんに期待したというのが私の本音なんですが、僕は何も岸田さんが嫌いだとかそういうのではなくて、そうしないと、せっかくできる宏池会の政権もまた国民のみなさんに理解されないままにということになると、大きな損失だなという基本がずっとありました。別に言い訳だとかそういうことではありません。

ーー宏池会なるものの政治を誰がどうやって継承していくかっていう意味合いの中で伺っておきたいのは、宏池会は人材豊富ですが、今取り沙汰されているのは、林外務大臣ですね。

古賀誠元自民党幹事長:
今の宏池会は人材豊富だし、若い人たちもどんどん伸びてきている。非常に楽しみですけど、やっぱりそのリーダーは林さんに託すべきだろうなと思っています

ーーポスト岸田の有力候補ということになるわけですか?

古賀誠元自民党幹事長:
そうです。