歴史的な物価高のなか、「賃金があがらない」と訴える非正規雇用で働く人が多くいます。そうした人たちが今年の春闘では、賃上げを求めて一斉に声を上げる新しい動きが起きています。
「非正規の賃下げやめろ」
きょう、東京都内で行われた賃上げを求めるストライキ。全国16の労働組合によるもので、非正規雇用で働く人たちの一律10%の賃上げを求めました。
この活動に参加していた、神奈川県の30代の女性。カフェでパートとして働いています。
カフェでパート勤務(30代)
「冬の水道・光熱費がすごく上がったのと、食費がすごく上がったので。果物も高いからあんまり買ってあげられなくて、バナナとかで我慢してもらったり」
女性は事務職と掛け持ちし、月収12万円ほど。小学1年の双子の男の子と3人暮らしで、生活は厳しいといいます。
カフェでパート勤務(30代)
「貯金が増える兆しがないから減る一方で。また教育費がどんどんかかっていくことを考えると不安しかないですね。賃金の低さで子育てすることの困難さを毎日感じている」
カフェの運営会社には労働組合がないため、女性は個人で加入できる労働組合に加入。会社に賃上げを申し入れましたが、「コロナの影響で経営が厳しく賃上げはできない」と回答があったということです。
カフェでパート勤務(30代)
「他の飲食店とか他の業種の非正規の人も多分、そういう状況に置かれていると思っているので。職場を変えるっていうんじゃなくて、きちんと会社に対して社会的な責任を求めていきたい」
総務省によりますと、全国で非正規雇用として働く人は全体の4割近くにあたるおよそ2100万人。
今年の春闘では歴史的物価高のなか、大手企業を中心に組合の要求に応じる形で早期に賃上げで決着する動きが相次いでいますが、この対象に非正規雇用の人たちは含まれていないことがほとんどです。
総合サポートユニオン 青木耕太郎共同代表
「このままの賃金で、このまま私達は働いていけないということをやっぱり強く訴えていきたい」
非正規で働く人たちの悲痛な声は企業に届くのでしょうか。
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