住民「廃線は死活問題になる」


突然、降って湧いた「廃線」という2文字。名指しされた佐用町の住民たちからは、このような声が聞かれました。

 (タクシー運転手)
 「学校があるでしょう、その子らの足はどうなるのかなと思って。(廃線は)死活問題になると思いますわ」
 (駅前のメガネ店の店主)
 「地元としては大変困りますね。姫路とかに出るのにどうしてもこれ以上不便になってくるし、まして廃線となると大変なことになりますね」

町から鉄道がなくなると“深刻な事態に陥る”と住民たちは話します。

 (駅前のメガネ店の店主)
 「向こうには神姫バスの乗り場がありましたが、バスも採算がとれないからということで撤退されましたし。マイカー以外だとやっぱり電車になりますよね」

町が『駅舎の整備』や『利用促進への取り組み』も


 今回のJRの会見では地元負担にも言及していますが、佐用町ではすでに一部を負担しているといいます。

 (佐用町・企画防災課 江見秀樹課長)
 「こちらが上月駅になります。JRの昔は駅があったんですが、町がにぎわいをつくろうということで、特産物の直売所や地域のコミュニティースペースを合築した駅舎を建てている」

 赤字路線の上月駅では、名産のもち大豆味噌などを販売する直売所や、陶芸教室などの交流施設が併設されています。実は佐用町にある4つの駅のうち上月駅など3つの駅舎などは、町が総額4億5000万円をかけて整備し管理しています。

 (佐用町・企画防災課 江見秀樹課長)
 「この4月からは、大学生等の通学定期券購入助成ということで、鉄道の利用促進にも繋げていこうと」

 さらに佐用町は鉄道の利用を促進するために、学生の定期券補助や、5人以上で姫新線を利用した場合に片道分の切符代を補助するなどの取り組みを行っています。