「農業を辞めてサラリーマンに戻ろうか」震災で抱えた葛藤

国内史上最大のマグニチュード9.0を観測した東日本大震災は、多くの人の命と街の景色を奪い、高木さんがいた福島県でも、震災関連死を含めて4000人以上が犠牲になりました。

(メロン農家 髙木俊治さん)「農業を志していたができないんじゃないか、真剣に考えました、このままやめてサラリーマンになるか」

最大の不安要素は、震災によって起きた福島第一原発の事故による放射能の影響でした。高木さん自身も高熱や鼻血の症状が出たことで、福島を離れることを決意。それでも夢であった「メロン栽培」は諦めきれませんでした。

(メロン農家 髙木俊治さん)「自然災害だけだったら、『復興』という勢いのもと、福島県に残って畑の整備や土地の整備をしていたと思います」