3月11日で、東日本大震災の発災から12年を迎えます。岡山県では、西日本で最多となる800人以上の避難者が暮らしています。12年を迎え、震災が少しづつ、過去になっていくなかで、これまで、そして、いま求められていることを、倉敷市で生活する1人の避難者から見つめました。

あの時、世紀末が来たと思った

一度は諦めかけた「メロン農家の夢」。ゆかりもなかったここ岡山の地で、叶えました。

初めて収穫したのは8年前。12年の歳月を重ね、ようやくここまでたどり着きました。

(メロン農家 髙木俊治さん)「メロンに対する思い入れも強かったので、諦められなかったということもあって、すごく沈みましたけれど、奮起して再出発という方向に転換しました」

2011年 会社を辞め福島で農家の道へ

岡山県倉敷市でメロン農園を営む高木俊治さん。東京でサラリーマンとして働いていましたが、一念発起し、2011年に福島で夢だった農家の道に進みました。しかし、メロン農家としての第一歩を踏み出した矢先、震災が高木さんの人生を狂わせます。

(メロン農家 髙木俊治さん)「僕はあの時、世紀末が来たと思ったんで、世紀末にしたんです。人生の中では、世紀末が来たなら良くなっていくしかない」