吉岡隆徳記念第77回出雲陸上競技大会が16日、島根・浜山公園陸上競技場で開催され、男子100mでは昨年の世界陸上オレゴンの同種目で準決勝進出を果たした坂井隆一郎(25、大阪ガス)が10秒35(向かい風0.9m)で優勝した。

8月に行われる世界陸上ブダペストへ向け、本格的な代表争いがスタートする今大会には、東京五輪代表の多田修平(26、住友電工)や飯塚翔太(30、ミズノ)、デーデー・ブルーノ(23、セイコー)らが出場。

しかし、この日は雷雨や雹によって競技がたびたび中断。同日開催の小中学生の種目は中止となり、男子100mはタイムの比較によって順位を決める、タイムレース決勝になるなどスケジュールが大幅に変更された中での開催となった。

悪条件となった大会を制し「トラブルで(予選などが)無くなるなど難しいレースだったが、自分の許容の範囲内のタイムに収められて優勝出来てよかった」と振り返った坂井。「(8月の)世界陸上ブダペストに出場して、9秒台を目指し頑張っていきたい」と意気込みを語った。

世界陸上ブダペストは、6月に行われる日本選手権で3位以内に入り、7月30日までに参加標準記録の10秒00を満たした選手が代表に内定。世界陸上オレゴンで7位入賞を果たしたサニブラウン・アブデルハキーム(24、タンブルウィードトラッククラブ)は参加標準記録を満たせば即時代表内定となる。

【男子100m順位】
1位 坂井隆一郎 10秒35(向かい風0.9m)
2位 デーデー・ブルーノ 10秒42(向かい風0.9m)
3位 飯塚翔太 10秒47(向かい風1.0m)
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6位 多田修平 10秒56(向かい風1.0m)
※欠場 桐生祥秀(27、日本生命)