東電の約束は守られているのか?

そもそも海洋放出に断固反対している県漁協は、議論の土台に上がりたくないのが本音のようです。

県漁業協同組合 寺沢春彦代表理事組合長:
「我々は反対という立場でやっているものですから、賠償とかそういう協議は今のところしたくない」

村井知事もこれまで、海洋放出以外の方法の検討を強く求めてきましが、その方針を変えることはできませんでした。

村井知事:
「力づくで阻止するというのは難しいだろうと思っている。結果として、近隣県の住民、特に漁業者が非常に不快な思いをする、被害が出るということは事実だと思う」

関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない―。

2015年に東電が出した文書にある約束です。海洋放出の時期が迫る中、本当に理解は得られたのでしょうか。

ノリ漁師 菊地幹彦さん:
「復旧したんだからさ、当たり前に普通の仕事させてくださいという状況、なぜまた風評被害で苦労しなきゃいけないのかというのは、どこまでもある。いじめられてるようだよね。それはちょっとないよね」