去年の台風14号で耳川が氾濫し、浸水被害を受けた宮崎県美郷町和田地区では、川の土砂を取り除く災害復旧工事が始まりました。
こうした中、和田地区では5か月ぶりに自宅に戻った住民もいます。

(美郷町和田地区 峰 元章さん)
「自分の家じゃっていうそういう気持ちはあるけど人の家に帰って来たような感じで」

こう話すのは美郷町和田地区の峰 元章さん(76歳)。

去年の台風14号で自宅横を流れる耳川が氾濫、1.7メートル床上浸水する被害を受けました。

自宅のリフォームを終え、峰さんは、先月28日、5か月ぶりに妻と共に戻ってきました。

(美郷町和田地区 峰元章さん)
「『帰ってきてくれてありがとう』という人もいたし、うれしかった。よかったかな、やっぱり自宅を建て直して帰ってきたということは」

美郷町の和田地区は、2005年に続き、去年の台風14号でも地区内を流れる耳川があふれ、住宅など18戸が浸水する被害が出ました。

台風からおよそ5か月。
近くの耳川では、今週から、本格的に川の土砂を取り除く県の災害復旧工事が始まりました。

台風により川には大量の砂や石などが残っていて、県は、およそ200メートルにわたり土砂およそ1万立方メートルを掘削する予定で、梅雨までには工事を終えたいとしています。

(美郷町和田地区・峰元章さん)
「家族や娘孫たちがいなければ、私はこの家を復興しなかったかもしれない」

子どもや孫たちのために故郷を残したいという思いで自宅をリフォームした峰さん。
今後、安心してこの和田地区で暮らせることを願っています。

(美郷町和田地区・峰元章さん)
「台風が来るたびに、びくびくしないといけない、心配で。それがなくなれば一番いいんだけど、それを期待します」

和田地区では、いまだに2世帯6人が町内の県営住宅に避難しているということです。