3月9日開幕のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に向けた強化試合が25日に宮崎で行われ、侍ジャパンはソフトバンクに8ー4で初陣を勝利で飾った。打線は岡本和真(26)の先制タイムリーを含む6得点でリードを広げると、投手陣は先発の佐々木朗希(21)、2番手・今永昇太(29)らの好投で5回まで被安打1の無失点リレー。6回に守備のミスから4点奪われるが、終盤は宇田川優希(24)、戸郷翔征(22)が踏ん張りリードを守り切った。
序盤は両チーム無得点が続き、打線は2回、無死一・二塁から甲斐拓也(30)が併殺打、2死三塁で続く岡本がセカンドフライに倒れ先制機を逃した。3回は1死走者なしでサポートメンバーの松原聖弥(28)がチーム初となるセンターへのヒット。盗塁を成功させ2死二塁とするが、源田のセンター前へのタイムリー性の当たりが、相手の好守備に阻まれた。
4回は1死一塁から近藤健介(29)がセンターへヒットを放つと、甲斐は四球で1死満塁に。ここで岡本が初球のスライダーをセンター右へ運び、相手守備の送球ミスも絡み一挙3点。さらに続く周東佑京(27)の遊ゴロの間に4点目、5回には岡本の2打席連続タイムリーなどで6-0とリードを広げた。
投手陣は先発・佐々木が1回、2回を投げ、打者6人に対し160キロを超えるボールを連発し、最速は162キロを計測。26球を投げ1安打3奪三振の好投で先陣を切った。続く今永は3回、4回ともに3者凡退に抑え、3番手の伊藤大海(25)も3人斬りのパーフェクトピッチング。
だが6回、4番手でマウンドに上がった宮城大弥(21)が先頭のリチャードに四球を与え、続く渡邉陸が三塁へ弾くと、この回からサードに入った周東が二塁へ悪送球で無死一・三塁に。さらに三森のショートゴロに、源田に代わって入った中野拓夢(26)の失策で1点を返された。その後2者連続タイムリーなどで6ー4と2点差に。7回は先頭から四球と安打を許した宮城は、2死一・三塁のピンチを招き宇田川に交代。
9回に登板予定だった宇田川は、正木をカウント1ー2からストレートで空振りの三振に。8回はランナーを一人だすも3人で抑えた。9回は戸郷が四球とヒットなどで2死二・三塁となるが、最後は谷川原を投手ゴロに抑えゲームセット。
栗山英樹監督(61)は「試合になるといいものも気になるところも含めて内容のあるゲームだったと思います。能力の有る選手達なので、うまくいかないこともすぐ取り返してくれるし、ピッチャーのボールの感じというのはリズムが良いときはいいけれども、自分のペースが崩れたときにボールが気になったり力んだりと。そういうところも時間短いですがみんなで修正してやっていきます」と初陣を振り返った。
さらに投手陣について「(佐々木は)素晴らしいボールを投げたし、こっちも圧倒されるようなボールに見えてました。ボール自体は投げてくれたピッチャー達が良かったので、あとは(ボールが)滑る中で使えるボールと使えないボールの分け方を考えていければ」とコメントした。 攻撃面については「練習を見ていて状態のいい人、普通な人、ここから上げて欲しい人の感じがそのまま出るなと。近ちゃん(近藤)だったり(岡本)和真だったり素晴らしいバッティングしてくれた」と語った。

















