ニュージーランド地震から2月22日で12年が経ちました。あの日、富山外国語専門学校の生徒12人が犠牲となりました。地震があった時間に合わせて開かれた追悼の集いで、当時19歳の娘を失った父親は、トルコ地震で倒壊したビルを見て、娘が亡くなったときを思い出しつらくなったたといいます。

娘を失った父親:
「パンケーキ状態で崩れているビルを見ると非常に悲しい思いがよみがえってきます…」

地震で娘を失った父親4人が思いを語りました。

12年前、ニュージーランド地震が発生した日本時間の午前8時51分。遺族や富山外国語専門学校の在校生らが1分間の黙祷を捧げました。

2011年の2月22日、ニュージーランド南島のクライストチャーチ市近郊を震源としたマグニチュード6.3の直下型地震が発生。185人が亡くなりました。

ニュージーランド地震 2011年2月22日

犠牲者の28人は日本人で、このうち市中心部のCTVビルの倒壊で、ビルの中にいた富山外国語専門学校の学生12人と富山県射水市出身の女子大学生1人の合わせて13人が亡くなりました。ビルはそれぞれの階がパンケーキの層のように重なりながら垂直に崩れ落ちました。

CTVビルの倒壊をめぐっては、学生ら日本人13人を含めた115人もの命が失われ、2012年、ニュージーランドの独立調査期間「王立委員会」が報告書で設計や施工の欠陥を指摘しました。

しかし、2017年、現地警察が過失致死の疑いで捜査しましたが、証拠不十分として立件を断念。遺族は、設計に欠陥があったビルの建築許可を出したクライストチャーチ市に謝罪を求め、2019年に市長が来日して遺族に謝罪しましたが、責任は追及されないままなのです。