性風俗業界で働く女性の相談や支援を行う新潟市のNPO法人『風(ふう)テラス』が新潟県弁護士会の「人権賞」を受賞しました。
【NPO法人 風テラス 坂爪真吾理事長】「風俗という仕事は、そもそも倫理的・法的にみて、いろいろな問題が山積みな世界だと思うんですけど、そういった世界にいるから支援しないというのはちょっと違う」

受賞した新潟市のNPO法人『風テラス』では、公的支援が届きにくい性風俗業界の女性に向けて、弁護士とソーシャルワーカーが対応する無料相談窓口を2015年に開設。SNSなどで気軽に相談できる環境を作ったところ、2020年度には相談件数は2900件を超えました。

また、新型コロナウイルス禍で収入が激減した女性に食料や生理用品を届ける『にいがた夜食便(よるしょくびん)』という取り組みも実施。

これらの活動が、憲法が保障する「法の下の平等」、「幸福追求権」に寄与すると評価されました。

【NPO法人 風テラス 坂爪真吾理事長】「光の当たらない世界で、活動している人たちがいて、困っている人がたくさんいるという認知が、少しでも社会に広がっていけば、すごくバックアップになって心強い」

風テラスの坂爪真吾理事長は「今回の受賞は活動の追い風になる」と話し、今後は全国に支援の輪を広げていく方針です。
【NPO法人 風テラス 坂爪真吾理事長】「新潟をはじめ、各地の繁華街でネットワークをつくってつながる支援の輪を作っていければと思っています」

新型コロナウイルスの感染者数は減少傾向にあることから、風テラスでは対面での相談も今後は増やしていくということです。