北朝鮮の国営メディアは、きのう、ICBM=大陸間弾道ミサイル「火星15型」の発射訓練が行われたと報じました。日本のEEZ=排他的経済水域内に落下したとされるミサイルを指すとみられます。

朝鮮中央通信はけさ、首都・平壌近郊の順安にある国際空港で、きのう午後、ICBM「火星15型」の発射訓練が行われたと報じました。

ミサイルは高い角度で打ち上げる「ロフテッド軌道」で発射され、最高高度は5768.5キロに達し、飛距離は989キロで、1時間6分55秒飛行、「目標水域を正確に打撃した」ということです。

訓練は、新設されたとみられる「ミサイル総局」の指導のもと、大陸間弾道ミサイル運用部隊の中でも経験の豊かな中隊が行ったとしていて、この中隊は去年11月に新型ICBM「火星17型」を発射した部隊だということです。

金正恩総書記が訓練に立ち会ったかどうかは伝えていませんが、当日の午前8時に金総書記が党中央軍事委員長名義で命令を出した「奇襲発射訓練」だったとしています。

また、訓練はアメリカと韓国の「軍事的威嚇行為が看過できないほど深刻化している情勢の下で不意に行われた」としていて、「敵対勢力に対する致命的な核反撃能力を構築する戦略核武力を実証した」と強調しています。