ライチョウの保護に役立ててもらおうと、ライチョウにちなんだ商品を販売している長野県大町市の企業が博物館に寄付を行いました。

新型コロナによる影響も減り、観光客も回復してきた長野県。
観光地のお土産としてよく目にするのが…、
洋菓子「雷鳥の里」。

2022年、発売から50周年を迎えた商品で、ライチョウがあしらわれたパッケージは、半世紀にわたって変わっていません。


日本では主に県内の高山帯に生息しているライチョウ。

1980年代にはおよそ3000羽いたとみられますが、2000年代に2000羽弱まで減り、絶滅危惧種に指定されています。

その菓子を販売しているのは大町市にある田中屋です。
いまは忙しく箱詰め作業が行われていますが、新型コロナで大きな打撃を受けました。

(田中屋・曽根原光重社長)「当然『雷鳥の里』も観光おみやげですので人が動かないとやっぱり(商品も)動かないです」

売り上げはコロナ前の半分以下になり、丸々1か月間、休業した時期もありました。

「赤字続きでした、この2年間は、会社存続も危ぶまれた時期もありましたけれども、去年やっと行動制限が解除されてそれから客足も増えてきたということでよかったかなと思っております」

その箱の裏にさりげなく書かれているのが、ライチョウ保護のため山岳博物館に寄付しているという文字。

市が運営する博物館では半世紀以上にわたって雷鳥の人工飼育の取り組みが続けられてきました。