サッカーJ3・AC長野パルセイロは、3月5日のリーグ開幕戦に向け、静岡県でキャンプに臨んでいます。
昨シーズンは8位と、悲願のJ2昇格に届かなかった悔しさを胸に。
さらなる「進化」を目指す、チームの今に迫りました。

富士山の麓、静岡県裾野市のグラウンドに活気に満ちた声が飛び交います。
およそ1か月におよぶトレーニングキャンプに臨んでいるパルセイロ。

昨シーズンに続きチームの指揮を執るシュタルフ悠紀監督の下、シーズンを戦い抜くための体力や筋力の強化。
ベースとなる戦術の浸透。
そして練習試合などの実践的なトレーニングを重ね、チーム力の向上に取り組んでいます。

J3参戦、10年目の今シーズン。
指揮官は「過去を超える」という明確な目標を掲げ、選手達に成長を促します。

「去年だけじゃなくて、今までの(J3にいる)9年間のすべてを上回っていかないといけないので、今までで一番強いパルセイロを目指して、今、順調に一歩ずつ…、グロウエブリデイしてるので、開幕を楽しみにしてもらいたいなと思います」

今、チームが取り組んでいる課題のひとつが守備の構築です。
昨シーズン、パルセイロが奪われたゴールの数は「41」。
これはリーグで少ない方から8番目で、J3優勝を果たしたいわきFCの23失点と比べると、倍近くの失点を喫しました。
攻撃的なサッカーをモットーとするが故に求められる守備とのバランス。

「難しさは守備は規律が必要で、攻撃は創造性が必要なので、その規律と創造性って、一緒にするのがけっこう難しい部分だと思うので」

過去を超えるために、今シーズン、さらに磨きをかけているのが、「即時奪還(そくじだっかん)」。
ボールを奪われたら、すぐさま奪い返し、相手に攻撃のチャンスを与えない…、「攻撃的な守備」の進化です。

「より攻守一体を目指して、仕組んでいるので、うちで言うと、賢い守備からいい攻撃、スピーディーな攻撃から(ボールを)失ったあと、スピーディーな切り替えを経て、またマイボールにすぐするような、アグレッシブな守備も準備しているので、いいゲームは見せられるんじゃないかなと思ってます」

守備面で重要なポジション、センターバックで繰り広げられる熾烈なスタメン争い。
昨シーズン、最終ラインで守備を支えた秋山選手と池ヶ谷選手に加え、特長を持った新加入選手が仲間に加わりました。
松本山雅から加入した、大野佑哉選手。
武器は、何と言っても「スピード」です。