いよいよ『譲渡会』… すてきな家族と出会えますように!
進徳女子高校 WDP部 3年 奥野聖未 副部長
「きょうの日のために一生懸命、放課後などの時間を使って準備をしてきました。1匹でも多くの猫ちゃんが幸せになれたらいいなと思っています」
いよいよ譲渡会の本番です。始まってまもなく、会場には里親希望者たちが現れました。猫を一時保護している人たちの紹介にも熱が入ります。進徳女子高校 WDP部の生徒たちは、会場受け付けや支援物資の受け取りなど、それぞれの持ち場に分かれて対応します。

会場入り口に置かれたモニターに流れるのは、生徒たちが作ったPR動画です。スマホで制作し、1か月かかりました。

進徳女子高校 WDP部 1年 奥野詩永 さん
「悲しい部活に見られがちなので、どうしてもかわいく作りたくて。良さを前面に出そうとしたらこうなりました」

支援物資も募集しました。一時預かりの家庭で使ってもらうためです。

訪れた人
「初めて知りました、高校生がするのを。たくさん譲渡会はあるけど、どうやって実施しているのかなと。ちょっと来てみました。部活でやるのはいいことだと思います」

この日、譲渡会の会場となったのは、フタバ図書の店舗内にある会議室。書店としては初の取り組みですが、若い世代が社会問題に取り組む姿に感銘を受けて、ぜひコラボしたいと思ったそうです。

フタバ図書 小田剛 課長
「地域のコミュニティーとコミュニティーをつなぐハブ機能というか、そういった役割が会社としてできたらいいなっていう思いがあって」
譲渡会会場とはいえ、売り場からは少し離れた会場に誰もが足を運ぶわけではありません。開催時間も残りわずかとなり、もうひと踏ん張り動員したいと思った1人の生徒が、売り場とかけ合って…

進徳女子高校 WDP部 3年 大田諒 さん(館内放送)
「みなさん、こんにちは。わたしたちは進徳女子高校 WDP部です。わたしたちは今回、フタバ図書さんにブースをお借りして、猫の譲渡会を開催しています」
大田さんのマイクパフォーマンスもあって、来場者は212人にまで伸び、7組のマッチングが成立しました。今後、2週間のトライアル期間を経て、本当に里親となるかが決まるそうです。
保護主
「先住の猫の方がやはり偉いので、それに逆らわなければ…」
獣医師を目指して、この部活のある学校を選んだという2年生は…

進徳女子高校 WDP部 2年 関上凜香 さん
「保護犬や保護猫は、減ったといわれる広島でもすごく多いと思います。それを減らすためにも1歩ずつ、少しずつ、こういう活動をしてがんばっていきたいなと思います」
今回が最後の譲渡会となった3年生は…

進徳女子高校 WDP部 3年 奥野聖未 副部長
「(授業の)食育では、人間が生きるために何を食べたらいいのかというのを学ぶんですけど。この部活動では、人間だけではなく、動物の命の大切さも学べたかなって思います」

進徳女子高校 WDP部 顧問 山下育美 先生
「1匹でも2匹でも幸せな家庭に犬や猫たちをつなげていくことが、クラブとしての目標かなと思います。わたしとしては、生徒たちが社会貢献とか社会問題に向き合っていく姿勢も同時に育てたいなと思っています」

「命をつなぐ」譲渡会―。高校生たちの活動はこれからも続きます。
中根夕希 キャスター
「そもそも、保護されてしまう犬や猫の数を減らすこと、責任をもって最後まで飼うということが大切なのは言うまでもないのですが、なんらかの事情で行き先がなくなってしまった犬や猫はこんなふうに多くのボランティアの力添えで新しい里親とめぐり合う場が設けられているんですね」

「広島県の取り組みとして、今度は保護犬の譲渡会(2月19日(日)広島市 西区『LECT』屋外スペース)が行われます」
「また、8月には『広島県動物愛護センター』が広島空港近くに移転し、譲渡会実施などの保護活動がさらに活発化することが期待されています」