コロナ禍が続くことで、使用量が増えているひとつが「ペーパータオル」です。使い捨てだったものをリサイクルして、あるモノに生まれ変わらせるという取り組みが、紙のまち・静岡県富士市で始まりました。

 富士市のロゼシアターのトイレです。回収していたのは、濡れた手を拭いて捨てられたペーパータオルです。衛生上の問題などがあり、これまでは廃棄するしかありませんでしたが、これを「あるモノ」に生まれ変わらせようというプロジェクトが始まりました。
<ロゼシアター清掃担当者>「こちらがこの間からテスト用で使っているリサイクルのトイレットぺーパー。(回収した紙がリサイクルされて戻ってきた?)はい」
 あるモノとは、紙のまち・富士市の特産品でもあるトイレットペーパーです。ロゼシアターの館内15カ所のトイレから、週2回、使用済みのペーパータオルを回収し、富士市の製紙会社「コアレックス信栄」でトイレットペーパーの原料になります。
<富士市 小長井義正市長>「プロジェクト登録第1号が製紙業界からできたことは、紙のまち富士市としても大変誇らしいこと」
 この取り組みは、富士市内の事業者が協力して、SDGsを推進する富士市のプロジェクトの第1号として始まりました。
<コアレックス信栄 宇佐美貴史さん>「我々の技術力であれば、衛生的にトイレットペーパー、ティッシュペーパーによみがえさせることが可能。この取り組みを多くの施設や自治体と手を組んで広めていきたい」
 コロナ禍の衛生意識の高まりでペーパータオルの使用量は増えていて、製紙会社はリサイクルをさらに広めていく方針です。