軌道に乗り始めたキクラゲの生産。ただ、伊藤社長が思い描いているのは、生産するだけではなく、地域にどう還元していくかです。
【「いとおさんち」代表・「Swing」社長 伊藤豊さん】
「私どもで生産を必死にやるというのはちょっと考えていなくて、今の栽培施設を使うと、私たちはキクラゲを選んでスタートしたけど、おそらく他の作物もいろいろシステム的にできるので、それを広げていって…」
実はキクラゲの栽培には、地熱を使った温度管理システムが取り入れられています。冬場のハウス栽培は通常、電気代が20~30万円かかるのに対し、地熱を使ったシステムであれば、冬場でも電気代を8万円に抑えることができるそうです。

電気代を安価に抑え、水やりと換気を自動化し、温度や湿度はスマホを使って管理。さらに天候にも左右されません。この栽培システムは、キクラゲだけではなく、イチゴなど他の作物にも応用できると考えていて、伊藤社長は地域の農家にも導入してほしいと考えています。
【「いとおさんち」代表・「Swing」社長 伊藤豊さん】
「農作物の生産も、天候とかのギャンブル的じゃないところでやれれば、安定が生まれて計画的な生産ができる。はんこ屋ができるわけですから、農家さんだったらもっと上手にできると思っていて…」

地域を巻き込み、農家が安定して稼げるシステムを構築したいと話す伊藤社長。
【「いとおさんち」代表・「Swing」社長 伊藤豊さん】
「1年後、2年後に何かが見えるのかな。確信は全くないが、やっている間は、笑顔がいっぱいあって、追われることもあって、『へー』っていうこともあって…。それを続けているとやっぱり1年たったときの足跡って、なかなかいい数のいい形の足跡が残るんじゃないかなと思う」
キクラゲの生産をきっかけに、その先に見える未来に確かな手ごたえを感じているようです。