岡山大学で新たな工学部のシンボルとなる施設の建設が始まりました。手がけるのはRSKのスタジオもデザインした世界的建築家 隈 研吾さん。また大学や真庭市が隈さんと進める、木材による持続可能な地域再生の活動では、新たな協定も結ばれました。

新国立競技場の設計も手がけた建築家・隈 研吾さんです。岡山大学津島キャンパスで開かれた起工式に参加し、自身が設計した施設の工事の安全を祈願しました。

2021年度に設立された新たな工学部のシンボルとなる11月完成予定の「共育共創コモンズ」は、高い強度を誇り環境に優しい木材=CLTを用いた研究施設です。隈さんは学生らにとって良い刺激になる施設だと話します。

(岡山大学 特別招聘教授 隈 研吾さん)
「今回の建物もCLTでほとんどの部分を作るという画期的な建物なので。建物を支えている梁が全部見えるようになっているとか。建物の仕組みが見えるような作り方をしている。学生さんたちこういうところで育つと。実物学習でより世の中の事が学べる。そんな場所になると思いますね」

また、岡山大学は、SDGs未来杜市を掲げる真庭市と包括連携協定を締結。林業が盛んな真庭市で建築家を志す学生らが企業などで学べるほか、木材の生産技術などの研究拠点を作ります。地域に根ざし豊かな森林資源を活用できる人材育成が狙いです。

(太田 昇 真庭市長)
「いろんなところで繋がりを持てる。岡山県を代表する最大の知の拠点でありますから、その力を私どもに与えていただければと」

(岡山大学 槇野 博史 学長)
「"グリーンイノベーションbyデジタル"」ということで、岡山大学のデジタル技術も使いまして、ぜひ真庭の方々の産業のことに活用していただけたらと考えています」

岡山大学や真庭市では、今後、県内3つの大学や高校と連携して今年度中にインターンシップを行いたいということです。