鹿児島大学1年の男子学生が、飲酒運転の車にひかれ死亡した事件から2月9日で2年です。母親は「遺影を見るのもまだつらい」と胸の内を語りました。
■母親「2年たった今も思い出の写真は見られないまま」

(宮崎さんの母親)「悲しみも苦しみも癒えることはない2年間だった」
福岡県に暮らす亡くなった宮崎大喜さんの母親は、今も思い出の写真は見ることができずにいます。
(宮崎さんの母親)「大喜が事故にあった場所と同じような大きな交差点を毎回通勤で渡るが、正直怖い、渡るのが。トラウマになっている」
■獣医を目指し親元離れ鹿児島大学へ あの日も早朝から自転車で学校へ
福岡出身の宮崎さん。獣医を目指し、1年間の浪人生活を経て鹿児島大学の共同獣医学部へ入学。馬術部に所属する1年生でした。事件のあった日は馬の世話をするため、朝早く下宿先を出たとみられています。
2年前の2月9日午前5時50分ごろ、鹿児島市大竜町の交差点をわたっていたところ、信号を無視して時速93キロで走ってきた車にはねられました。

車を運転していた当時25歳の建設作業員の男は8時間にわたり酒を飲んでいて、事故のあと大喜さんを救護しませんでした。
男は、危険運転致死と酒気帯び運転、ひき逃げの罪で、あわせて懲役9年10か月の実刑判決を受け、現在服役中です。

(宮崎さんの母親)「私たちが失敗したわけじゃないんだけど、取り返しのつかない失敗をしたような、どうやっても(2年前に)戻せない。弁護士、かごしま犯罪被害者支援センター、いい人たちとのご縁をいただき恵まれたなと感謝する一方で、命という代償はあまりにも大きすぎる」