再生回数 1万9000回超え!環境省の人気動画

環境省がYouTubeに投稿した動画。そこに登場したのが、顔を緑や赤に塗り、黄色いラインをペイントした人物。
実はこの男性、東大卒で環境省に入った官僚。外来種規制を担当する部局のトップ、奥田直久局長です。
この姿で議論していたのが…
環境省自然環境局 奥田直久局長
「飼ってくれる人をきちっと探す。とにかく野外に離さないようにしてカメを育てる」
「今回の改正で、販売を目的として買うのは駄目なんですけども、ペットとして自分が可愛がる。そういった形で飼うことについては適用除外にすると。全く手続きも要らないでこれまで通り飼うことができる、そういった新しい仕組みを作った」

そう、この顔のペイントは、特定外来生物に指定される「アカミミガメ(ミドリガメ)」をイメージしたもの。今年6月から、アカミミガメの規制が厳しくなることを伝えるために、環境省公式YouTubeの中の、「今こそアカミミガメを語ろう!カメトーク!」という動画に登場しました。

それにしてもなぜこんな姿で?本人に聞いてみると・・・
環境省自然環境局 奥田直久局長:
「おもしろい動画を作れ」という指示を(部下に)していたものですから、これは断れないなと。(担当した職員が)非常に暗い顔をして私の部屋に入ってきたんですね。なにか事件でも起こったかなと思ったら、『フェイスペイントをして出演してもらいたいんです』と言われて。言った手前、出なきゃいけなくなってしまった」
指示していた“おもしろい動画”の主役が、自分に回ってきてしまったのです。

体を張った甲斐もあり、再生回数は1万9000回超え(9日10時時点)と、今も伸び続けています。

このアカミミガメを模したメイク、費やした時間は30分ほど。
奥田局長は“カメペイント”をすることについて
「恥ずかしい思いもあった。新たな外来種規制をより多くの人に知ってもらいたい」
と話しています。
落語家 立川志らく:
いっそのこと、亀の衣装まで作ってほしい。でも普通にやったらそんな再生回数回らないのが、こういうちょっと変わったペイントでやって1万9000回でしょ?私が、ある大喜利番組について語った動画がまだ1万だからね(笑)
6月から新規制「条件付特定外来生物」アメリカザリガニも

アカミミガメはペットとして身近な生き物ではありますが、外来種ということで、日本の生態系に悪影響を与えたり、食害の被害があったりします。
そこで、今年の6月からアカミミガメが「条件付特定外来生物」に指定されることになりました。
これまでの「特定外来生物」は
▼飼育など▼輸入▼譲渡など▼放出
が、すべて原則禁止となっていたので、「アカミミガメ」はここに入っていませんでした。
今回アカミミガメが指定される「条件付特定外来生物」では
▼飼育▼無償譲渡
は問題なく、川や池などに逃がした場合 3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金が科される可能性があります。
一度飼ったら、長く責任を持って最後まで飼育してくださいということです。
「アメリカザリガニ」も今年の6月から「条件付特定外来生物」となります。
弁護士 八代英輝:
縁日でかわいいと思って買ってくるミドリガメ(アカミミガメ)。大きくなると凶暴になって飼いきれなくなったり、池とかに離しちゃう人が多くなってきてるってことだと思うんですよ。
コメンテーター 中川翔子:
アカミミガメ、以前もらって帰ったんですけど、飼ってみるとかわいいですね。なついてくれたり。大きくなるので、今は北海道の千歳にある「サケふるさと千歳水族館」に預かってもらっています。そしたら“中川水族館”って展示していただいて、予約すると餌やり体験ができるそうなので、皆さんもぜひお願いします。うちのカメです。
「リスクを許容して伝えたいことがある」日本初の国家公務員ユーチューバーは

YouTube動画を配信している、この人にも話を聞きました。
農水省 大臣官房広報評価課広報室 白石優生氏:
きっかけのひとつとして、見た目から入って話を聞いてもらうというのはすごく有効なんじゃないかと私は思います。
私達組織の人間が顔と名前を出して、何か発信をすることって、それ自体にリスクがあることだと思うんですよね。メイクをして、そのリスクを許容して皆さんに伝えたいことがあるっていう。あの動画からは熱意と本気度をすごく感じました。
やっぱり農水省もこの熱意と本気度、負けてられないなと思いました。
恵俊彰:
今年の6月から新しいルールになるということですね。
こういった、奥田局長のメッセージが多くの方に届くと良いですね。
(ひるおび 2023年2月9日放送より)