和歌山県紀の川市で当時小学5年生の男の子が殺害される事件がありました。発生から2月5日で8年を迎えようとしていますが、遺族には加害者から未だに謝罪や賠償金の支払いがなく、苦しむ日々が続いています。
最愛の息子…肩や頭など10か所以上を刺され殺害

空き地に伸びた草を丁寧に刈っていく男性。森田悦雄さん(74)です。森田さんは8年前の2015年に、最愛の息子をこの場所で亡くしました。
(森田悦雄さん)「寒いところであの時もここで倒れていたけど、お父さんは精一杯のことができなくて申し訳ない気持ちで…」

カメラに向かってにっこりと笑う男の子。森田さんの次男・都史くん(当時11)です。
2015年2月5日、当時小学5年生だった都史くんは自宅近くの空き地で遊んでいた最中、刃物で頭や肩など10か所以上を刺されるなどして殺害されました。傷の中には肩から刺され心臓までも貫通するものもありました。

(森田悦雄さん)「『体はかなりズタズタにつかれているから、見てもらうことができない』と(医者に)言われた。手を握り続けていたが徐々に冷たくなりつつあったので、『私の手から離れていくな』と感じました。今までよく頑張ってくれてありがとうと耳元で言いました」

自宅には当時都史くんが着ていたダウンジャケットがあります。ダウンジャケットには切り裂かれた跡や血が付いた部分など、当時の状態のまま残されていました。