去年、JR東日本が公開した利用者が少ない路線のうち、岩手県内で最も赤字額が大きかったJR山田線について、30日、沿線の自治体が、路線の維持へ向けた取り組みを協議しました。

 盛岡で開かれた30日の会議には、盛岡市の谷藤裕明市長と宮古市の山本正徳市長、それに県の担当者が出席しました。
 JR東日本は去年11月、昨年度の利用が特に少なく、経営が厳しいローカル線の赤字区間を公表しました。県内は6つの路線が含まれ、このうち山田線の上米内―宮古間の赤字額は16億6100万円で、県内の路線で最も大きい赤字額となっています。
 30日の会議で出席者は山田線の維持に向けて、「地元利用の底上げを図ること」、「観光利用での誘客を図ること」など取り組みの方向性を確認しました。
 また今後は担当者間のワーキンググループを設置し、具体的な利用促進の取り組みを協議することも決めました。

(宮古市 山本正徳市長)
「今までどちらかというと、宮古のイベントに盛岡から、というのがありますが、今度は宮古から船も使いながら(大型客船の寄港も活用しながら)宮古から盛岡にという動きを作っていきたい」

 次回の会合はワーキングループの議論を踏まえ、今年秋ごろに開かれる予定です。