去年10月にバスセンターが開業した盛岡市河南地区に計画される、もう一つのにぎわいの拠点に新たな動きです。商業施設「monaka」の4階に盛岡信用金庫が移転すると30日、発表されました。

(リポート)
「中ノ橋通1丁目、旧Nanakの解体現場です。足場も組まれており外からは分かりにくいのですが、中をくり抜くようにして解体はだいぶ進んでいます」

 去年12月に本格的に始まった旧Nanakの解体工事は、長さ28mのロングアームを持つ専用の重機を投入して建物の中心部から外側に向けて解体を進めています。国道106号側は外壁から支柱1本分を残すだけ。既に64%が終了していて3月末の完了を目指します。

(福田組 桑野欽也 現場代理人)
「解体手順で建物は全部内部側に解体しますので、その手順を守って安全に作業したいと思います」

 旧Nanakの跡地には商業施設monakaが建設されます。地権者らは中ノ橋通一丁目地区市街地再開発組合を設立して準備を進めています。
 1階と2階に飲食や物販などの店舗、3階に医療・教育関連施設の入居が予定されている新たなにぎわいの拠点に、30日大きな進展がありました。

(盛岡信用金庫 浅沼晃 理事長)
「私ども盛岡信用金庫はこの度、monakaの4階フロアを区分所有し、本部機能を集約することと決定しました」

 再開発組合と盛岡信用金庫は30日の共同会見で盛岡信用金庫の本部機能をmonaka4階に移転・集約させると発表しました。
 現在の盛岡信用金庫は融資の審査や監査などを行う本部機能が本店の2階と下ノ橋町に分散していて、移転・集約することでよりスピーディーな意思決定につなげたいとしています。
 盛岡市中ノ橋通の盛岡信用金庫本店は盛岡市出身の建築家・葛西萬司の設計です。旧盛岡貯蓄銀行として1927年に建築された建物で、盛岡市の保存建築物となっています。
 本部移転後も本店はできる限り歴史ある現在の建物に留めて置きたいとしています。
 再開発組合の加賀谷輝雄理事長は、今回の決定が地域経済の発展につながると期待してます。

(中ノ橋通一丁目地区市街地再開発組合 加賀谷輝雄 理事長)
「ビジネスマッチングもかなり盛んにやっています。そういう方々の情報も教えていただきながら、我々もご指導いただけるようなっていきたいと思っています」

 monakaには1階から3階に40店舗が入る予定ですが、38店舗の入居がすでに決まっていて、そのうち37店舗は県内の企業です。
 来年4月のオープンを目指し、2月から解体工事と並行して基礎工事が行われます。