戦争で失われた石彫刻の「最高傑作」が世持橋の勾欄羽目

展示室の一角にあるのは、沖縄戦によって壊れたものの、かろうじて残った勾欄羽目の一部。県の有形文化財に指定されています。

世持橋の勾欄羽目の一部 県立博物館・美術館所蔵


歴史家 田名真之さん:
「沖縄の石彫刻の最高傑作じゃないかとも言われていて。世持橋は戦前、国宝の候補に挙げられていたくらい、評価は高い」

かぶとを思わせる引き締まったフォルムに、躍動する水辺の生き物たち。立体的に浮かび上がらせる高肉たかにく彫りなど、その構成や巧みな技法が評価の理由です。

「一番古い橋は長虹堤ちょうこうてい。※ そこに羽目があったかどうか、可能性としてはあったかもしれないと思うけれど、残ってはいない。それからすると、たぶん世持橋の勾欄羽目は、現存する中で一番古いだろうと考えられる」※長虹堤…かつて那覇市の西部にかかっていた海中道路

長虹堤を描いた「琉球八景 長虹秋霽」

現代に残る橋の装飾としては琉球最古と考えられる世持橋。完成当初は実は「別の名前」で呼ばれていました。田名さんと共に、龍潭から東へ400メートルほど離れた、現在は首里公民館が建っている場所を訪ねました。