脱炭素社会に向け全国で建設が進む洋上風力発電所で、作業員を現場まで送迎する特殊船「CTV(洋上風力アクセス船)」の建造が長崎県佐世保市で始まっています。先行するヨーロッパ製が主流の分野において、県内で長年アルミニウム船の製造を手がけてきた沖新船舶工業が国内建造に挑んでいます。
巨大風車を支える特殊船「CTV」と、アルミ素材の特性

全国で建設が進み、今年1月には長崎県五島沖でも商業運転が始まった「洋上風力発電所」。

この風車を維持・管理するために欠かせないのが、作業員を現場まで安全かつ高速に運ぶアクセス船「CTV(Crew Transfer Vessel)」です。
CTVは、時速約37km(20ノット)以上のスピードで現場へ移動し、波がある海上で船首のクッションを風車の階段(はしご)に押し当て、作業員を乗り移らせる役割を担います。


船体には高速航行やメンテナンスのしやすさから軽量な「アルミニウム」が使われますが、アルミは鉄と比べて熱で歪みやすく、溶接に高度な技術を要する難しさがあります。そのため、国内でアルミ船を建造できる造船所は限られています。

佐世保市の「沖新船舶工業」は1967年創業。県内で初めてアルミ船を手がけた造船所で、これまで水産庁の警備艇や小型の高速船などを建造してきました。

沖新船舶工業・津志田正和常務:
「うちが数十年前からアルミ船一本で来ているというところが、評価されているんじゃないかと思います。長崎からCTVを出して、新しい船、新しい挑戦をしていきたいと思っています」














