税率変更の影響は? 専門家「味や品質を追求した本来の競争に」

酒税は近代日本を支えた重要な財源でした。日清戦争後の軍備拡張や日露戦争の戦費確保を背景に増税が繰り返され、明治32年には国の税収の35.5%を占め、国税収入のトップになりました。

しかし2025年度は、約1兆1100億円と額的なピークだった1988年の2兆2000億円の半分で、国の税収の1.3%にとどまるレベルです。

今回、国がビール系飲料の税率を統一した狙いについて、財務省幹部は「ビールと同じくらいおいしくなったものには、同じ税金をかけることが税の公平性の上でも望ましい」と説明しています。​

一方、30年戦争がもたらしたものと今後について、酒税に詳しい一橋大学の都留康名誉教授は、「メーカーは節税のために高い技術力を磨き、ガラパゴス化とも言える独自の市場を築いてきた。これからは『どう税金を安くするか』ではなく、『消費者が何を飲みたいか』という、味や品質を追求した本来の競争に戻るだろう」と指摘します。

30年の攻防で磨いた技術を“水の泡”にせず、これからどんな一杯が生まれるのでしょうか。メーカーの新たな挑戦に注目です。