「アメリカを利用し中国をけん制すべきではない」日本への警告

――アメリカの同盟国である日本は今回の米中首脳会談に高い関心を寄せています。

呉心伯 院長
日本はしばらくの間、中米(中国とアメリカ)関係について誤った判断をしていた可能性があります。オバマ政権がアジア太平洋リバランス政策を打ち出した後、あるいは第一次トランプ政権発足後、中国に戦略的な封じ込めを行うと日本は考えていました。中米の対立や衝突は避けられないと考えて日米協力を強化し、中国を牽制すべきだと考えていました。

しかし、日本はアメリカの対中政策の複雑さ、アメリカ社会と中国との利益の多様性を十分に認識していなかったのです。中米間には様々なレベルの利害関係が存在し、それらが政策の方向性に影響を及ぼします。

現在、中国のアメリカの対中政策に影響を与える国力はますます大きくなっています。そのため、第二次トランプ政権の対中政策は第一次のときとは異なっています。

日本は中米対立や衝突を期待すべきではないし、アメリカを利用して中国を牽制しようとすべきではありません。アメリカで中国の重要性が高まっていることも日本は考える必要があります。アメリカは中国を切り離すことはできず、両国には競争と協力の側面があります。

日本は中国との関係を、競争、対立、封じ込めといった方向性だけで考えることはできません。中国と日本が重要な隣国であり、重要な経済体である以上、協力についても考えることが真に日本の国益にかなうと私は思います。