「参加者の安全と民間人に死傷者を出さないことが条件」

――エネルギー施設に対する無人機攻撃は、プーチン体制の戦争遂行能力やロシア経済にどれほどの打撃に。

精製施設やパイプラインが破壊されると、連鎖的に原油生産そのものを減らさざるを得なくなります。一度止めた油井を再稼働させるのは極めて難しく、二度と復旧できない場合もあります。さらに軍の燃料使用量にも制限が出始めています。また、国内で処理できない原油はインドや中国へ30〜40%引きの「捨て値」で流さざるを得ず、ロシアの資金源が削られています。

連邦予算に占める石油・ガス収入は、2025年には約23%まで低下する見通しです。さらに、精留塔などの大型設備は輸入依存度が高く、復旧には数か月かかります。その復旧費用を国家予算で補填するため、本来戦争に使えたはずの資金が修理費用に消えていくのです。

――エネルギー施設への攻撃は市民生活にも影響を与えますが、この点をどう考えますか。

ロシアがウクライナにもたらした悲劇を、擬似的な人道主義で置き換えるべきではありません。ロシアが戦争を止め、軍を撤退させれば、市民がガソリンスタンドで苦労することもなくなります。ただし補足すると、「黒い火花」の作戦においては「参加者の安全」と「民間人に死傷者を出さないこと」が絶対的な条件として徹底されています。