善意の物資提供が抱える難しさ

物資の提供に来た人は、車いっぱいに水や日用品など、あったら助かるだろうと判断したものを載せていて、そこに込められた思いも一緒に受け入れ、応えられるよう心がけていました。しかし、ここにもどうしても難しい一面がありました。個人での物資提供には、用意できる数の限界があるからです。

避難所では、全員に配布するものを平等にする傾向があります。小規模な避難所でもたいてい20~30人はいて、その人数分なかったら渡すのを保留にするか、対象者を限定して渡すといったことがなされていたと思います。

筆者がいた避難所は、多い時で200人以上いました。近隣にも100人、200人集まっている避難所が数か所、それに車中泊、自宅で安全確保しながら過ごす被災者が町じゅうにいて、避難所に寄せられた物資がこれら住民達の命綱になっていました。これだけの規模になると、個人からの物資は全体に役立てようにも平等に配り切れず、難しさと申し訳なさを抱えることにもなりました。

こういう時(発災から間もない急性期)は行政機関で調整し、関係団体から必要数が確実に届く流れのほうがその場に合っているように感じました。

どんな立場であっても、『被災者を助けたい』という気持ちで動いているのはとても伝わりました。

しかし、フェーズによって、それぞれの立場に合った支援の仕方があることを、この2年7か月で学びました。(続く)