北陸に大雨もたらした“水蒸気の流れ” 「記録的大雨」予測の難しさ浮き彫りに

北陸の各地で、26日の降り始めから28日の正午までの降水量が、観測史上1位を記録した今回の大雨。

気象予報士の森田正光さんは、“水蒸気の流れ方”が重要なポイントだと分析する。

気象予報士 森田正光さん
「白いところが水蒸気の流れ。帯のように白いところがベンガル湾の辺りまで広がっている」

北陸で最初の線状降水帯が発生した時間帯の水蒸気の状況(27日午前3時時点)を見ると、日本列島に向け湿った空気を送り込む台風18号があった上に、インド洋から北陸を含む広い範囲に水蒸気の流れができていたことがわかる。

気象予報士 森田さん
「いったん水蒸気が雨になって、その雨で終わりかと思うと、次々と入ってくる。この部分で線状降水帯が発生し、東西方向に非常に激しい雨のゾーンができた」

これらの水蒸気が夜間に気温が下がって冷やされたことで、積乱雲が次々に発生し、大雨に繋がったとみられる。

森田さんがもう一つ注目するのは、日本近海の海面水温だ。

気象予報士 森田さん
「8月27日の日本近海の海水温が平年より高いか低いかを見たもの」

日本の南側は台風で海がかき回され、海面水温が低いが、日本海や三陸沖などの北側は平年より2℃から4℃ほど高い。

気象予報士 森田さん
「海水温が高いということは表面からずっと水蒸気が放出される。日本列島、特に北陸を中心に水蒸気が大雨になりやすい形になった」

今回のような記録的大雨では、実際にどのくらい激しくなるのか、予測が難しいことも浮き彫りとなった。

気象庁 大気海洋部 細見卓也 予報課長
「水蒸気の流れ込み方など、数値シミュレーションでは表現しきれていない部分があったかもしれない」

森田さんは「特に初期の段階で線状降水帯の発生場所を特定することは難しい」と指摘する。

気象予報士 森田さん
「いったん(線状降水帯が)そこにできたことが分かれば、次ここでまた出るということはわかる。起こりやすい場所は分かるが、どこで起こるかが特定できない、そういう性格がある」