攻撃で本も焼失 出版業界を支える動き

ロマニーシンさんは、「民間施設や住宅だけでなく、印刷所や出版社、本が保管されている倉庫にも攻撃が相次いでいる」と険しい表情で話す。ウクライナ書籍協会によると、2026年7月から8月にかけて、約1300万冊の本が被害を受けた。特に8月1日には、ハルキウで教科書などを出版している会社の倉庫が攻撃を受け、ウクライナの年間書籍生産量の約30%に相当する生産能力が失われた。新学期を迎える小中学生が9月から使う予定だった教科書も被害を受け、出版業界への影響は深刻だ。

焼け焦げた本 ウクライナ・ハルキウ 2026年8月

作家としての影響について、ロマニーシンさんは「攻撃があると出版社と共同で進めているプロジェクトが止まってしまうだけでなく、倉庫への攻撃で出版社からの支払いが遅れてしまうこともある」と真剣な表情で話す。一方で、レシヴさんは、「作者も出版側も、同じ船に乗っているから、支え合っていかなければならない」と力強く語った。

こうした被害を受け、ウクライナでは本を購入することで出版業界を支える動きが広がっているという。数か月先に出版される本を事前予約したり、攻撃によって在庫が失われた本の電子版を購入したりすることで、読者も出版社を支えている。 ロマニーシンさんは「この動きは、出版業界が復活できるよう、そして滅びないためにとても大事なことだ」と強調する。