「職人の手の感覚というのは財産だと思います」

最初に訪ねたのは、弘前市土手町の「津軽塗たなか」。1947年創業の津軽塗の老舗です。

工場内では、職人たちが黙々と作業を続けていました。その手元では、津軽塗の箸の「研ぎ出し」が行われています。津軽塗の独特な模様は、漆を何度も塗り重ねて研ぎ出すことで生まれます。

模様を決める工程「仕掛け」では、粘度を持たせた漆を箸の表面に施し、細かな凹凸をつけていきます。

「漆の凹凸の配置と高さを同時に揃えるのが職人の技なんです」と社長の田中寿紀さんは言います。しかも、この高さの調整に後から修正はきかないそうです。

※工藤倖暖アナウンサー
「え、じゃあもうほとんど一発勝負で」

※社長 田中寿紀さん
「もちろんそう。職人の手の感覚というのは財産だと思います」

伝統の技を守りながら、同店が生み出したのが「透ける津軽塗」です。