5センチまで使い切る—畳縁が小物へと生まれ変わる

続いては、弘前市桜ケ丘の「つしま畳店」。作業場に入ると、畳のいい香りが漂います。大型ミシンを使い、畳縁(たたみべり)を畳に縫い付ける作業が進んでいました。

畳の目の谷に沿ってまっすぐ縫い、折り返した端がぴたりと合うように仕上げる、こちらも職人の腕が問われる作業です。

畳縁をよく見ると、津軽の伝統工芸「こぎん刺し」のデザインです。

※工藤倖暖アナウンサー
「この柄、こぎん刺しですか」

※店主 對馬陽輔さん
「いいところに気づいてくれました。うちのオリジナルの縁です」

同店では、こぎん刺し柄、津軽塗柄、鳩笛柄など、津軽らしさを表現した独自デザインの畳縁を取り入れているといいます。

そして、この畳縁の「余り」に目をつけたのが、新たな取り組みの始まりでした。

10畳分の畳縁を使い切っても、微妙な長さの端材が必ず出てしまう。かつては処分するしかなかったその切れ端を、今では長財布やペンケース、リボン、くるみボタンなどに作り直しています。

一片たりとも無駄にしない姿勢が、ユニークな小物の数々を生み出しました。さらに立体的なものを目指して挑戦したのが、畳縁の継ぎはぎで作ったぬいぐるみです。對馬さんが試行錯誤を重ね技術を習得し、1体1体手縫いで作っています。

和柄あり、猫柄あり、水玉あり、パッチワークのような大きな抱き枕もあります。

「畳を見直すきっかけになってくれたら、一番うれしいですよね」と對馬さんはいいます。

伝統の技を守りながら、その魅力を今の時代へと届けようとする弘前の職人たちの姿がありました。

~店舗情報~
津軽塗たなか 土手町店
【住所】青森県弘前市土手町24-10
【営業時間】10:00~18:00
【定休日】水曜日(8/13・12/31・1/1など一部例外あり)

つしま畳店
【住所】青森県弘前市桜丘ケ丘4丁目4-3
【定休日】日曜(事前相談で対応可)
※畳縁作品は店舗販売なし。イベント出店時に販売。出店情報はInstagramで確認できます。

青森テレビ「わっち!!」月〜金曜夕方4時25分
「わっちタグ」2026年8月20日(木)放送回より
※掲載しているのは放送時の情報ですので、変更となっている場合があります。