■なぜ怪しい設定でも騙されてしまうのか?

客観的に聞けば不自然な設定ですが、詐欺グループは人がパニックに陥る心理を巧みに突いてきます。

彼らはまず、「至急現金が必要だ」と身内の危機を煽って被害者を焦らせ、思考を停止させます。さらに、嘘の電話を複数回にわたり執拗にかけることで、心理的に追い詰めていくのです。

その上で、「トラブル処理で手が離せない」といったもっともらしい理由を並べ立て、本人が来られないことと代理人の存在を正当化します。

「身内を助けなければ」という強い焦りが、極めて不自然な設定に対する違和感をも奪ってしまうのです。