道具破損の「弁償代」を強烈な蹴りと共に給与から違法天引き

Xさんは、さらに義務でもない費用を支払わされたと訴える。

Xさんが働いていた畑(北海道京極町)

7月25日のことだ。

Xさん(37)
「畑で、両手で押すタイプの草刈り機で作業していたとき、回転部分から変な音がして動かなくなりました。また怒られると思いながらも、親子がいる場所に機械を持っていって報告しました。次男に見せたところ『壊したから弁償しろ』と言われ、『今日はもう仕事がないから倉庫に機械を戻して寮に帰れ』と午前11時頃に帰らされました。午後6時頃、寮から再び呼び出され、現場へ向かっているとき、突然父親に左太ももを蹴られました。さらに次男に前から左太ももを蹴られた。その後、長男から『お前が壊したんだから給料から引く。もう帰っていい』と言われた」

Xさんによると、6月にもチェーンソーを壊したと言われて、弁償代として4万円と諸経費が天引きされ、手元には7万円ほどしか残らなかったという。

特定技能外国人であっても日本人労働者と同じく労働基準法が適用される。仕事中の過失による道具の破損を理由に、一方的に全額を弁償させたり給与から天引きしたりすることは原則として労働基準法(第16条・24条)違反である。

Xさんは7月26日、交番に相談にいくものの十分に説明できずに「次に同じことがあれば、また連絡します」というのが精いっぱいだった。

だが職場や寮に戻るのは危険だと考え、京極町をあとにした。

倶知安警察署

HBCは、この農業法人を実質的に運営する父親・長男・次男に直接取材を申し込んだが、8月20日までに取材に応じることはなかった。

【この記事の画像を見る】ミャンマー人女性たちが働いていた畑や暮していた寮

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