カビの生えた炊飯器 鍵の壊れた玄関 常に恐怖に怯えた寮生活

ミャンマー人たちが暮らす寮は、一軒家を借り上げたものだ。

その一つは農業法人から歩いて約10分のところにある古びた2階建てだ。

壁の塗装は剥がれ、外観からも老朽化した建物であることが分かる。

寮の割れた窓ガラス
寮の割れた窓ガラス(ミャンマー人女性提供)

「これから皆さんが住む場所はとてもきれいなところだから、皆さんが家を出るときも、きれいに返さないといけない」と言われていたが、家の中に入った時、唖然としたという。

「室内に炊飯器があったんですけど、中のごはんにカビが生えていました。トイレは紙が詰まっていて、使うことができない状態でした。炊飯器、トイレ、バスタブ、全部自分たちで掃除しました」

寮の狭い部屋
寮の狭い部屋(ミャンマー人女性提供)

だが、彼女たちを苦しめたのは建物の古さや汚さ、部屋の狭さだけではない。

「家の玄関の鍵は壊れていました。各部屋も一応扉はあるものの閉まらない状態です。鍵がかからない状態で住まないといけなくて、常に気を張って暮らさなくてはならない。(農業法人を運営する)親子がいつ寮に来るかわからない、いつ怒られるか、いつ身体的な被害を受けるか分からない」

収穫する農作物の大きさをめぐって、父親と長男で指示の内容が違い、怒鳴られることもしばしばあったという。

彼女たちにしてみれば、常に怒鳴られ、いつ不適切な扱いに遭うかわからない日々だった。

Cさん(20)
「その悪い言葉を常に浴びせようと考えてるようにしか思えない」

Bさん(22)
「とにかく何が正解なのかわかんないのが一番つらいことだった」