富山独自の「夏のチャレンジ」の工夫とは

では、専門家が指摘する「主体的に学ぶための道具」として、富山県ではどのように宿題が活用されているのでしょうか。

富山県内の多くの小学生が取り組んでいるのが、富山県教育会が作成する「夏のチャレンジ」です。

単なるドリルではなく、各ページに「チャレンジ問題」という仕掛けを用意。問題を解くだけでなく、自分で考え・調べたことを「自主学習ノート」にまとめ、さらに学びを深めていくスタイルをとっています。

さらにページをめくると、子どもたちの興味を惹きつける仕掛けが――

「氷見ブリ」「入善ジャンボスイカ」「カターレ富山」

問題の中に地元・富山にまつわるキーワードがちりばめられているのです。

実際取り組む小学2年生の女の子も「おいしい氷見ブリってある!富山県の1年間の気温の変わり方も!自分で考えるのが楽しいかな」と笑顔を見せます。

さらに、子どもたちの「好奇心」をくすぐる仕掛けは、問題のテーマだけではありません。例えば「算数」のページには、こんな工夫が盛り込まれています。

自分の両手を広げた長さ(手幅)を知っておくことで、定規がなくても「家の中にあるものの長さ」を自分の体を使って測ってみよう、というワークです。

富山県教育会 本田敏也さん
「『自分の手を広げたらこれくらいの長さ』と覚えておけば、どこでも応用が利くじゃないですか。そうすると、自分の体を使って家の中にあるものを色々測ってみたくなる。制作委員の先生方からは毎回『子どもたちが何か測ってみたくなるようなページを入れたいね』といったアイデアがたくさん出てきます。やらされる勉強だと辛いですが、自分から『調べてみたい!やってみたい!』と思えれば、学びはもっと広がっていくんです」