死亡事故から1年ー。「捕獲基準」にも変化

片山侑樹記者
「後ろにある雄大な羅臼岳、この山の中で1年前男性がヒグマに襲われて亡くなるという悲惨な事故がおきました」
2025年8月14日午前11時ごろ…。知床半島の最高峰、羅臼岳。
登山をしていた20代の男性が、子連れのクマに襲われました。

片山記者
「羅臼岳上空です、登山客らがヘリで救助されていきます」

登山中の約70人を避難させ、翌朝、警察やハンターなどが捜索を始めます。
しかし…。
中明カメラマン
「これは人でしょうか…いま道警のヘリに吊り上げられています」
男性は命を失いました。
男性を襲ったクマは、現場で駆除されました。

クマの親子は、事故前からたびたび目撃され、追い払いも行われたとみられています。

知床財団による、1日2回の定期パトロール。目撃情報があれば、昼夜を問わず出動します。

知床財団事業部・山本幸部長
「多い時には1日10件ほど出没するので、1日中、外を走り回っている」
パトロール中はほぼ毎日クマに遭遇するといいます。
この日はクマが秋にかけて食べる、ハイマツの実のりを確認。
出没しそうなエリアを、事前に把握します。

知床財団・保護管理事業係金川昇大係長
「今年も実りがいいのでクマがこの辺りに停滞するかなというので警戒している」
去年も続けていたパトロール。それでも、事故は防げませんでした。
あの日を境に、知床はクマとの向き合い方を、変えることになります。
2025年8月、羅臼岳で起きたヒグマによる死亡事故。対応の強化が、知床でも迫られました。
人につきまとったり、人の食べ物を口にしたりするなど、危険性が高い個体が、これまで捕獲の対象でした。
しかし事故後、追い払いで改善しない、いわば危険予備軍も、捕獲対象となり、今年も1頭捕獲しました。

知床財団・保護管理事業係金川昇大係長
「クマを保全しないといけないのもそうだが一方で観光客の安全も確保しないといけない。そのはざまで試行錯誤しながら対策を行っている地域」
ヒグマの生息地・知床で続く、野生動物の保護と、人の安全を守る取り組み。
知床で、葛藤は続いています。














