徳川家康の如く「俯瞰」して挑むアジア大会

己の指導で代表チームをまとめ上げ、勝利へと導く。その姿は、一国の主として天下取りを目指した戦国武将の姿にも重なる。自身を戦国武将に例えるなら誰かという質問に対し、大岩監督は「戦国武将はあまり知らない」と苦笑しつつも、3人の名前を例に挙げた。

大岩: 俗に有名どころでいくと、徳川家康とか織田信長とか豊臣秀吉とか。その3人の違いをよく比べるじゃないですか。あの中でいけば、徳川家康的な。少し攻撃的に行く(攻撃的な指導)よりも、ちょっと俯瞰して全体を見ながらという方が当てはまるのかなと思いますけどね。

自身を“徳川家康タイプ”と語る大岩監督。その家康ゆかりの名古屋城のお膝元で開催されるアジア大会へ挑む。

今回のメンバーは皆、ロス五輪世代の選手たちだ。海外組が4人、そしてJリーグからもこの世代の中心選手が集結している。前回2023年のアジア大会ではパリ世代を率いて決勝に進出したものの、1-2で韓国に敗れて準優勝に終わった。

大岩: 決勝で負けるこの悔しさというのはね、体験した人でなければ持ち得ない感情というか。アジア大会での悔しさは、アジア大会で晴らしたいなと思っています。

齋藤: 今回は自国開催ということで、いろいろと背負うものが大きいと思います。そのあたりはいかがですか。

大岩: 当然、大きな声援が力になるし、逆に(周囲の)目がプレッシャーになる若い選手たちですので、そういうプレッシャーを自分の力に変えるという部分では、自国開催でのメリットというのは選手に伝えてプレーさせたいなと思います。

愛知・名古屋で開催されるアジア大会で、日本はグループAに入り、タイ、キルギス、香港と同組になった。9月16日に初戦の香港戦を迎える。地元ファンの前での雪辱へ向けて、大岩監督は静かに闘志を燃やしている。