夏の客足を取り戻したい!兵庫県にある城崎温泉が、新たな取り組みを始めています。

連日続く猛暑。関西有数の温泉街、兵庫県・豊岡市の「城崎温泉」では個性豊かな温泉をめぐる「外湯巡り」が定番ですが…。

(観光客)「暑いですね、とにかく」
     「暑いですね。通り歩くのはちょっと…」

冬は名物のカニを目当てに多くの人で賑わう一方、夏の客足は伸び悩んでいて、8月の宿泊者数はコロナ禍前に比べて約3割も減少しているといいます。

三代続く温泉旅館「お宿芹」の専務、芹澤恭輔さん(27)は、夏の暑さに強い危機感を抱いています。

(お宿芹・芹澤恭輔さん)「(昔は)夏休み期間ずっと忙しかったのが『今はお盆くらいだよね』という声が町の中でも聞こえるので、8月問題、夏問題というのは城崎の中でも大きな問題だと思います」

そこで芹澤さんら旅館経営者の若手有志が企画したのが、温泉客を冷やす「氷足水」。

芹澤さんらは、今月1日から城崎温泉全体で「冷湯治ウィーク」というイベントを始めました。温泉客に少しでも涼んでもらおうと、街のあちこちに「冷たい仕掛け」が用意されてます。

(観光客)「気持ちいい」

さらに、温泉自体にも新しい試みが行われています。

洞窟風呂で知られる「一の湯」に、城崎温泉を10年以上取材するカメラマンが入ってみると…

(三多将平カメラマン)「ぬるいです」

普段の洞窟風呂の温度は41℃ほどですが、測ってみると38.5℃。

(三多将平カメラマン)「これなら、長めに入っても湯あたりせずにいけそうです」

今回6つある外湯のうち、期間限定で2つの温泉の温度を下げることにしました。

湯治場として歴史を刻んできた城崎温泉。「熱いお湯」が売りだからこそ、伝統の温度に手を加えるのは、苦渋の決断でした。

(お宿芹・芹澤恭輔さん)「温泉地でも夏快適に過ごせることが今回示せたら、やるしかないという感じです」

「ぬるい温泉」に入った感想は…

(観光客)「めちゃくちゃ気持ちいい温度になっていました」
     「外の洞窟風呂はちょうどいいくらいでしたね。住めるくらい快適でしたね」

一方でこんな声も…

(観光客)「私は熱いほうが好き。すごく熱いのにぐーって入るのがいいです」
(地元の人)「(Q熱いお湯と比べてどうでしたか?)ぬるい。(Qアツアツが良いですか?)やっぱりそのほうが体が慣れている」

今回、地元の大学と連携して客らにアンケートを実施。今後の暑さ対策に生かしたいと話します。

(お宿芹・芹澤恭輔さん)「手応えはあります。『これだったら暑くなくていいわ』という声が実際に聞こえていたので、これはやって良かったなと思います」

猛暑の中でも、多くの人に温泉街を楽しんでもらいたい。城崎温泉の試行錯誤はこれからも続きます。