スペイン名門バレンシアへ「日本のエースになって帰ってくる」

日本代表が決勝トーナメント進出を決めた6月26日、佐藤は自身が育ったサッカースクール「JACPA東京FC」を訪れていた。先輩である長友の活躍を見て「改めて尊敬するなと思いました。4年後絶対W杯のピッチに立ちたい」と決意を新たにする。

そんな最中に飛び出したのが、リーグ優勝6度を誇るスペインの名門バレンシアへの移籍報道だった。

「何度か日本代表に選出されていますけど、まだしっかりとアピールできていない。誰もが目標とするチームなので、自分も中心選手として試合に出たい。現実的に海外のトップリーグで結果を残すことが大事」

世界トップレベルのラ・リーガへの挑戦に不安はないという。

「葛藤はないですね。もちろん国も言語もすべて違う中で大変だと思うんですけど、同じサッカーなので心配はしていないです」

バレンシア側が5年契約での獲得を正式発表すると、現地のテレビ局でも「19歳の日本人選手でFC東京のスター」として特集が組まれた。サッカーを見る目の肥えた現地のサポーターからは「まずは試合を見てみないと」「もしかしたら優秀かも」「毎シーズンやっているように実験的だね」といった期待と慎重論が入り交じる声が上がり、最高峰の舞台での厳しい戦いが待ち受けていることを予感させる。

「Jリーグを代表して、FC東京を代表して、みんなが誇らしいような選手になりたい。海外で活躍していいニュースを届けたい」

スペインへ飛び立つ直前、味の素スタジアムでは送別イベントが行われた。平日にもかかわらず、約400人のサポーターが集結。佐藤はマイクを握り、力強く宣言した。

「FC東京は特別ですし、ずっとこのクラブの選手として頑張りたいので、引き続き応援してほしいなと思います。次に皆さんとお会いする時は、必ず日本代表のエースとなって帰ってきたいと思います。行ってきます!」

サポーターからは「4年後スペインのW杯で爆発してください」と熱いエールが送られた。

出発の直前、カメラに向かって「難しいことは分かっていますけど、同じサッカーなので楽しみながら活躍したい」と言い残し、19歳は旅立った。

いつの日か、世界に「佐藤龍之介」の名前が轟く。その新たな「バース・デイ」に期待したい。

(TBSテレビ「バース・デイ」2026年7月25日放送より)