愛媛県内有数のノリの産地として知られる西条市。
しかしここ数年「生育遅れ」や「色落ち」が目立ち、生産量が落ち込んでいます。
恵みの海で今、何が起きているのか養殖現場を取材しました。
県内有数の黒ノリの産地、西条市。
現在、25件の業者が海苔養殖を行っていて、沖合に浮かぶ養殖の網は、ひうち灘の冬の風物詩となっています。
先月下旬から今シーズンの収穫作業を行っている杉本真吾さん、千晶さん夫婦の養殖場。網を引き上げ、成長したノリを刈り取っていきます。
18日に収穫したノリは、生育の遅れが見られるものの「色落ち」はなく、杉本さんは胸をなでおろしていました。
(杉本千晶さん)
「週末の雨で色がちょっと戻ったが、3年連続でしんどい。つらい」
週末に雨が降り、川から海に養分が流れ込んだ影響からか、ノリは黒々としていました。
しかし、こちらは5日前に収穫したノリです。
色づきが悪く、茶色っぽくなっています。
燧灘ではここ数年、ノリの「色落ち」や「生育遅れ」が目立つほか、海水温の上昇によって養殖の期間を短縮せざるを得ない状況だと言います。
(杉本真吾さん)
「品質が落ちている、イコール水揚げが上がらないということになる。漁師としては非常に厳しい」
昨シーズン、杉本さんの養殖場ではノリの生産量が5年ほど前のおよそ半分に落ち込みました。
「色落ち」や「生育遅れ」の原因は、海水に含まれる栄養分の減少や温暖化などの影響と見られていて、抜本的な対策は見いだせていません。
注目の記事
あま~い誘惑…「別腹」の正体は脳と胃が連動して起こる “生理反応” 食べたい気持ちに打ち勝つには?医師が解説

【インフルが猛威】北海道内の患者数“警報”に迫る、大規模イベントも背景か…受験生「怖い」「授業に遅れると大変」と危機感 手洗いやマスク着用など感染予防の徹底を

何者かがいけすに大型肉食魚「アカメ」を放流か...海上保安庁が器物損壊など視野に調べ進める 「何を考えているのかわからない」と業者からは困惑の声【高知】

落ち葉で電車が登れない?“空転”で急勾配登れず最大20分の遅れ 紅葉シーズンの難敵「黒い被膜」 富山地方鉄道立山線で珍事

「倒れた日、朝の夫の顔色はどす黒くて・・・とにかく顔色が悪かったです」125時間30分の残業の果てに・・・妻が語った高校教師の「過労死」

拡散を繰り返した男性が今度は標的に… 匿名のデマ・誹謗中傷との長い闘い 加害と被害の連鎖を止めるには【報道特集】









